ボイトレTips #010 ♪ ポイントはメロディが上がるとき

ボーカルが安定しない人は音程を上げる時に声帯をゆるめてしまう傾向があります。声帯をゆるめると音が甘くなるのでダマしダマし目的の音程まで持って行ける気がするのですが、実際は声帯が少し開いてしまうので音圧がぐっと下がり、息も漏れて足りなくなります。さらに、ゆるんでしまった声帯を閉じようと無意識に喉に力が入ります。その力が声帯の振動を妨げるので、ますます声が不安定になるのです。上手く歌えない一番の原因は声が安定しないことです。音程を取ろうとして声帯をゆるめるのは声の不安定を招き、結果的に正確な音程を取ることも難しくなります。それでは声帯を緩めずに音程を上げるポイントをレクチャーしましょう。たとえば5度くらい跳躍する音程、女声ならレからラくらいの音域を歌ってみます。出だしのレはしっかりアテて、そのまま声を伸ばしてラまで持って行きます。ラに行くときに顎が上がると声帯がゆるむので、横隔膜のコンプレッションが入るように少し上体を前傾します。Neiで歌うと声帯をゆるめずに音程を上げることが出来ると思いますので、まずNeiで歌って、その喉のイメージで歌詞を歌うことで少しずつNeiのように緩めない発声へ近づけて行きましょう。